【イベントレポート】最新AIによる顧客ロイヤリティ向上戦略:データ×AIで拓く顧客体験

2025/04/01

シャングリ・ラ東京の洗練された会場に、データドリブン経営に関心を持つマーケティング担当者のみなさまが集いました。3月10日、当社とAmplitude, Inc. (本社所在地:米サンフランシスコ、CEO:スペンサー スケーツ 以下、Amplitude)の共催による「最新AIによる顧客ロイヤリティ向上戦略:データ×AIで拓く顧客体験セミナーは、少し肌寒さも残る春の晴天のもと、予定通り開催されました。

会場には多くの企業幹部、リーダーの皆様が参加し、データを活用した顧客体験向上について熱心に耳を傾ける姿が印象的でした。「おもてなしを科学する」をスローガンに掲げる当社のイベントらしく、技術的な側面だけではなく、人中心の価値創出が全体を通じてのテーマとなりました。

日米間で見える「顧客起点の価値創出力」の差

当社代表取締役の甲斐真樹からは、日本企業とアメリカ企業における顧客起点の価値創出における現状比較が示されました。アメリカ企業では約70%が顧客起点の価値創出で成果を出している一方、日本企業は約30%に留まっています。

「日本企業のDX投資はデジタイゼーション(個別業務のデジタル化)に偏っており、真のDX(事業全体を横断した変革)に至っていない」という分析が示されました。多くの参加者が「顧客起点で考えることが真の価値を創出する」という考え方に深く納得する様子が見られました。

ニュースなどで取り上げられている企業の事例も紹介され、各部署が個別にアプリを開発し乱立した結果、ユーザー体験が分断されてしまったという教訓が共有されました。これは多くの日本企業が直面している課題であり、顧客体験の一貫性を確保するための「顧客起点の思考」がこうした問題解決の鍵となります。

甲斐からは「2025年の崖」(経産省レポートによるDX推進の期限)を踏まえ、2025年頃が日本における真の「顧客起点のDX元年」になるだろうとの見解が示されました。すでに2023年から多くの企業がDXに向けて動き出していますが、本質的なDXの実現は2025年を目標に進められています。

データが紡ぐ顧客体験:Amplitudeの実践的活用法

続いてAmplitudeの津久井英樹氏と当社の竹内良郎による共同セッションでは、顧客行動分析ツールとしてのAmplitudeの誕生秘話から始まりました。

「Amplitudeは創業者の”失敗”から生まれた製品です。元々は音声認識アプリを開発していた創業者たちが、自社サービスのユーザー行動を分析するために内製したツールが、他社からも注目され、本業以上の価値を持つことに気づいたのです」と津久井氏は説明しました。

現在、Amplitudeの有償ライセンスの顧客数はグローバルで3,800社を超えるまでに成長し、Walmart、eBayやZoomといった著名企業からNTTドコモやココナラなど日本企業まで、幅広く採用されています。

特に印象的だったのはデモンストレーションです。音楽ストリーミングサービスの例を用い、以下の機能が紹介されました:

  • 自然言語での分析クエリ – 「直近30日で楽曲を再生したユーザーのうち何%が購入に至ったか」といった質問をそのまま入力するだけで結果が表示
  • コンバージョンドライバー分析 – 機械学習を活用して、購入に至るユーザーの特徴的な行動を自動で発見(例:「プロフィール編集」という行動が購入率と強い相関があることを自動検出)
  • ユーザージャーニー可視化 – どの経路で購入に至るか、どこで離脱するかを一目で把握し、ボトルネックを特定
  • マーケティングオートメーション連携 – 分析結果に基づき、特定セグメントへの施策をワンクリックで実行(コンバージョン率が高まりそうなユーザーだけを抽出して施策を行う)
  • A/Bテスト機能 – 例えば「プロフィール編集ボタンをわかりやすく配置する」テストを実施し、購入率向上への影響を即座に計測

「行動ベースのセグメンテーション」の重要性も強調され、単なる属性データ(年齢・性別・居住地など)や過去の購買額・回数だけでなく、「過去半年間に複数回購入している」「アプリを週に一定回数以上利用している」など、具体的な行動パターンに基づくセグメントの効果が示されました。

導入予定企業の声:ミイダス越智氏が語る「データ分析の威力」

後半では、ミイダス株式会社CMO/OBO株式会社代表取締役(元ロレアル、ユニリーバ、資生堂、レノボ)の越智道夫氏が登壇。Amplitude導入予定企業としての生の声が共有されました。

「データ分析はそれ自体が価値なのではなく、そこから得られたインサイトをどう施策に活かせるかが重要です」と越智氏は強調します。

ミイダスでは徹底的な顧客データ分析により、テレビCMの放映後のLPへの流入数が業界平均を大きく上回るなど、目に見える成果を上げています。越智氏は特に「ショートターム」と「ロングターム」の両方のアプローチを説明:

  • ショートターム:過去データの分析によるKPIの5〜15%改善
  • ロングターム可能性のありそうな顧客像の発見による将来的な数倍の成果

「予算の8~9割をショートタームに、1~2割をロングタームのチャレンジに投じる戦略を取っています」と越智氏は語り、ロングタームのチャレンジを行う上でAmplitudeが特に有効だと指摘しました。
具体例として、業界で一般的に競争が激しいとされるメインターゲット層とは別に、これまであまり注目されてこなかった
可能性のありそうな新なセグメントを発見し、低コストで効率的に獲得するためにAmplitudeを活用したいという方針が紹介されました。
Amplitudeを活用することで、こうした従来見落とされていた層の行動パターンを深掘りし、新たな市場機会を開拓していくことが可能になるとのことです。

次のステップ:日本企業の国際競争力向上に向けて

最後に登壇したAmplitude 日本法人 代表執行役員社長の仁枝かおり氏からは、日本の現状と将来への展望が示されました。

「世界デジタル競争力ランキングで日本は67カ国中31位という残念な結果です。一方でGDPは2024年世界4位2025年は世界5位に転落の見込み。日本が顧客起点のDXを本気で推進すれば、GDPランキングで再び上位を目指すことは十分可能です」と仁枝氏は力強く語りました。

「2023年は多くの日本企業がDXに向けて動き出した年でしたが、2025年が日本における真の顧客起点のDX元年となるでしょう」という言葉には、多くの参加者が共感を示していました。

データと人の感性の融合:持続的な成長への鍵

イベント全体を通じて感じたのは、単なるデータ分析ツールの紹介を超えた「顧客中心の価値創出」という本質的なテーマでした。データとAIの活用は、最終的には人の判断と創造性によって意味を持ちます。

津久井氏が語った「AIが高度化しても、何を目標にビジネスを伸ばすかを決めるのは人であり、AIが挙げた施策案を最終判断するのも人である」という言葉は、「おもてなしを科学する」という私たちのスローガンと深く共鳴するものでした。

次のアクションへ

このレポートをお読みいただき、Amplitudeに関心を持たれた方へ。貴社の顧客データを活用した経営やDXの課題解決に、私たちがお手伝いできることがあるかもしれません。

「自社のユーザー行動をより深く理解したい」「データドリブンな施策を素早く実行・検証したい」「顧客ロイヤリティを高めるための具体的な方法を知りたい」など、どんな小さな疑問でも構いません。

弊社では、Amplitudeの導入検討から実装、活用支援まで、一貫したサポートを提供しています。まずは貴社の現状や課題についてお聞かせください。

Amplitudeに関するお問い合わせは、以下のお問い合わせフォームよりご連絡ください。

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